各事業の課題に合わせながらグループ全体のDXを推進。事業利益に貢献し、顧客提供価値を高める
水上 宙士
Digital Innovation Partners 副本部長
2020年から活動を始めたDXコンサルティング活動は6案件からスタートし、2023年までにトータルで100件を超える案件数を担当。常に30件以上のプロジェクトをマネジメントしながら、時には自身がプレイヤーとして事業成長を実現する役割を果たしている。
ISSUE(課題)
ベネッセグループ全体のDX推進
課題は、DXというテーマ自体が幅広いため、プロジェクトの幅も広いことです。データ利活用、BPR、デジタルマーケティング、デジタルサービス企画、UI/UX改善、新規事業など、様々なテーマを持ったプロジェクトを推進しています。DXコンサルティング部に所属する40人以上のメンバー(DXコンサルタント)のスキルセットも、データサイエンティスト、デジタルマーケター、UI/UXデザイナーなど様々で、DXに関わる様々な領域の専門家がテーマに合わせてプロジェクトにアサインされ、推進している形です。
SOLUTION(ソリューション)
社内コンサルタントが事業現場と共に汗を流し、課題を解決
ベネッセは「こどもちゃれんじ」から「介護事業」まで、幅広い顧客に対してサービスを提供しています。そして、各事業のビジネスモデルもそれぞれ異なることが特徴です。よって、各事業のDXの進捗も、DXにおける課題も大きく異なります。そのようなベネッセグループでDXを推進させるためには「事業フェイズに合ったDX推進」が必要と考えました。そこで、DXコンサルティング部から派遣される社内の「DXの専門家(DXコンサルタント)」と事業部メンバーが、各事業部門のDX課題に合わせてプロジェクトを立ち上げ、実行するスタイルでDXを推進しています。
RESULT(結果)
すべてのプロジェクトで事業の利益に貢献。「マジ神AI」の開発・実装など顧客価値を圧倒的に高めるコンテンツも手掛ける
例えば、介護事業のDX推進の事例で言うと、介護事業内ではデータを蓄積するシステムの構築はできていたものの、それを利活用し顧客価値を向上させるまでには至っておらず、事業部の中だけではそれを進めることが難しいという状況がありました。そういった状況を受け、DXコンサルティング部からデータサイエンティストを介護事業に派遣し、介護事業のメンバーと共にプロジェクトを立ち上げることで、介護事業におけるデータ利活用を推進しています。その活動がさらに拡大し、直近では「マジ神AI」の開発・実装など、顧客価値を圧倒的に高めるコンテンツの実装まで共に行っています。そういった形でこれまで100件を超えるプロジェクトを実施してきましたが、ほとんどすべてのプロジェクトで事業の利益に貢献することができています。
ありがたいことに大きな課題はなく、この活動自体は順調に進んでいるのですが、DX推進は最終的には事業部門の活動であるべきだと考えているので、プロジェクトを進行していく中で、共に推進する現場メンバーのデジタルリテラシーを高める活動も並行して実施する必要があると考えています。その芽は見えてきており、DXコンサルと共に推進するプロジェクトに参加いただいたことで刺激を受けて資格取得を目指すようになった方や、新たな視座で企画を考えるようになったことで事業貢献を実現できた方もいます。DXコンサルの活動を通して、そういったメンバーを一人でも多く創出し、事業部門のDX推進スキルやデジタルリテラシーを高めていきたいと考えています。
PERSPECTIVE
PERSPECTIVE
PERSPECTIVE
PERSPECTIVE
今後の仕事におけるチャレンジを教えてください。
DXコンサルティング部では、コンサルプロジェクトの推進だけではなく、Digital Innovation Fundという投資ファシリティの運営も行っています。各事業部門のDX課題に対して、すべて自前主義的に社内だけで開発するだけではなく、社外と共創していくことで解決することもできると思っています。今もいくつか事例はありますが、今後はより社外パートナーと有機的につながりを持ちながらDXを推進していきたいと考えています。
「DXコンサルティング活動」により、企業理念「よく生きる」はどう実践できましたか。
すべてのプロジェクトが「よく生きる」の実現につながっていると考えています。というのも、ベネッセの事業は、冒頭申し上げたように、顧客対象もビジネスモデルもそれぞれ異なりますが、すべての事業は「よく生きる」を実現するために存在します。事業にとって、DXの推進は生命線であり、顧客提供価値をより高めていく活動なので、DXを推進していくことが、最終的には顧客の「よく生きる」の実現につながっていると信じています。
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