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モノの値段はどうつくの?【高校生が知っておきたいお金スキル④】

この記事を書いた人

進研ゼミ高校講座

\お金スキルシリーズ/

第3回はコチラから

あなたは値段を見て、「どうしてこの価格?」と思うことはありませんか?

モノの値段がどのようについているのかの理由を知ることは、経済や、有意義なお金の使い方を考えるのにとても役立ちます。

今回はモノの値段の仕組みを経済学の「需要と供給」の関係で解説します。

高校生が知っておくべきお金のスキル 登場人物

フリマアプリでモノを売ってみた!

私フリマアプリでコミックスを30巻まとめて売りに出したの!

フリマアプリにコミックス30巻まとめ売り

それは経済の仕組みを知るうえでとてもいい経験だ。で、いくらで売れた?

5,000円。最初10,000円にしたらまったく売れなくて価格を下げていったの

結果的に5,000円で売れて、どんな感想ですか?

ほかにも出品者のいる作品だし、ちょうどいい価格だったのかも!

ここで2人に質問。どんな作品ならもっと高く売れたと思う?

え?? ほかに出品者がいないとか...

そのうえ欲しい人がたくさんいるコミックスなら、もっと高値がつくんじゃないですか?

正カ~イ!

売り手と買い手、両者のバランスのいい価格

2人とも、モノの値段はどう決まるか知ってるカイ? 

「需要と供給」のバランスで価格が決まるって中学の社会で習いましたよ

あ、習ったねー! ほぼ忘れたけど!

ガクッ。ミックンちょっと需要と供給、泉くんにサクッとカイ説してよ

需要とは「買いたい気持ち」で、需要量は買いたい商品の量のこと、供給とは「売りたい気持ち」のことで、供給量は売りたい商品・サービスの量のことです! そして価格は、受容と供給のバランスがとれたところ決まります

大セイカイ~。カイ説しよう。この需要曲線をみてほしい

需要曲線

一般的に、需要量=買いたい量は、価格が下がると増えてくる

欲しいけど高いとあきらめちゃうし、安くなってくると、「じゃあ買おうかな」って思うもんね~

そしてこれは供給曲線。売り手側は、低い値段ではたくさん売りたくないけど、高い値段だと多く売ろうとすることを表している

供給曲線

なるほどね~。さすがに私も、コミックス30冊セットで100円では売りたくないからよくわかる~

売り手は買い手の反応をみながら価格を上げたり下げたりする。そうやって売り手と買い手のちょうどいいバランスの価格で、落ち着くんですね

その通り! まあ実際の市場では例外もあるが、下図のとおり、モノの値段は最終的に需要と供給、両者のバランスの取れた均衡価格に落ち着くのだ

需要曲線 供給曲線 均衡点

へえ~。今回、自分でモノを売ってみたことで「需要と供給」の理論、腑に落ちたわ!

で、この基礎理論の中で、ぜひ2人に覚えておいて欲しいのは

欲しい人(需要)より売りたい人(供給)が多いと価格が下がり

欲しい人(需要)より売りたい人(供給)が少なければ価格が上がる

ってことだ!

需要と供給

バッチリ覚えたわ! 人気のあるものは値段が上がるのね

中身が同じなのに値段が違うのはなぜ

まったく同じメーカーの同じアイスでも、コンビニの方がちょっと高いのはどうしてでしょう?

アイスの値段

たしかに! 同じメーカーの同じ商品なら原材料費は同じはずだよね

コンビニは早朝でも夜中でも買い物ができる。そして全国各地いろいろな場所にある。その便利さには、人件費や光熱費、輸送費などさまざまなコストがかかっていると言える

そうか。じゃあちょっと高くなるのは仕方ないわ。でもどうせ買うならスーパーで買うほうがお得?

安さだけ単純に比較すればそうなるが、別の考え方もできる。たとえば、コンビニはスーパーにはない別の価値も提供している

たしかにコンビニの商品は、思い立った時すぐ買えたり、家から近かったり、「便利さ」という価値も、商品と一緒に買っていることになりそうです

言われてみれば便利だからこそ、多少高くてもスーパーよりコンビニで買いたいと思う人がいるのよね。コンビニの価格も、スーパーの価格も、それぞれちゃんと需要と供給のバランスが取れているんだ

その通り! 多少高くても買いたい人がいるからその値段に落ち着いているというわけだ

ふーん。モノの値段って面白い。今度から値段が高かったり、安かったりしたら、その差の理由をもっと考えてから買い物してみよう

僕も。モノの値段の理由を考えるだけで、世の中のことがいろいろ見えてきますね! 

そうだ、私フリマアプリでどうしたらもっと高く売れるか、需要と供給で考えて、別のものを出品してみようっと!

習ったことをすぐ自分の生活に使ってみるのは感心だ~!

まとめ

・欲しい人(需要)より売りたい人(供給)が多いと価格が下がる。

・欲しい人(需要)より売りたい人(供給)が少なければ価格が上がる。

・モノの値段は需要と供給のバランスのよいところに落ち着く。

・私達は商品そのもの以外の価値も買うことがある

・価格の理由を考えると世の中が見えてくる!

というわけで今回はモノの値段はどう決まるのかを紹カイした。

次回は高い値段のものは価値も高いのかどうかを掘り下げてみるぞ!

\お金スキルシリーズ/

第5回はコチラから




<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座
ライター長谷川ヨスコ

1500円で買ったばかりの話題の本がたった150円でしか売れなかったとき、うっすら涙目になりました。

※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。