しつ問1:子どものころから、まんががすきでしたか?(1年/東京都/あめんぼ)
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こげどんぼ*さんの『かみちゃまかりん』は、テレビアニメにもなった人気作品!
(C)こげどんぼ*『かみちゃまかりんchu』(講談社・「なかよし」) |
お答え1:もちろん、小さいころからまんがが大すきでした! 4才くらいのときには、もうまんがをかいていたと思います。
学校では自分のかいたまんがをお友だちに読んでもらっていました。「おもしろい!」「続(つづ)きが読みたい!」と言われると、もっとがんばろうという気持ちになったものです。また、まんがをかくことがすきな友だちと集まっては、作品を見せ合ったり、感想を言い合ったりしながら、むちゅうになってまんがをかいていました。
しつ問2:初(はじ)めて作品がざっしにのったときは、どんな気分でしたか?(3年/鹿児島県/みかりん★)
お答え2:すっごくうれしかったです。出ぱん社からもざっしをもらえるのですが、発売日には本屋さんに走っていって、ざっしがならんでいるのを見に行きました。それから1か月くらい、自分の作品がのっているページを何度も開いては「あー、本当にのってるんだなあ」と、ひとりでニコニコしていましたね(笑)。
また、原こうのときより、ざっしにのっている作品のほうが欠点(けってん)もよく見えます。うれしいだけではなく「ここのかき方がイマイチだな。まだまだがんばらなくちゃ!」という気持ちになりました。
しつ問3:まんがは、どんなふうにしてできあがるの?(2年/鳥取県/めぐみのこ)
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パソコンを使って仕上げをするんだって。どんな作品になるのかな? |
お答え3:かんたんにまとめると
紙1まいくらいに文章で「プロット」とよばれる、かんたんなあらすじを作ります。
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あらすじをもとに、セリフや絵を考えて、下書きの下書きのような「ネーム」をつくります。
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ページごとに1コマの大きさに強弱をつけながら、下書きをします。
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下書きをペンでなぞったら、パソコンを使ってはい景(けい)や、もようをつけたりしていきます。作品によっては色もつけます。
あらすじやネームを考えるときには、たん当のへん集者と、打ち合わせをして、アドバイスをもらいながら進めていくんですよ。
しつ問4:いちばん苦労(くろう)するのはどんなところ?(5年/青森県/かりんちゃんLOVE)
お答え4:しつ問3で、お答えした「ネーム」を考えるのが、いちばん大変(たいへん)です。あらすじでは文章で一言サラッと書いている部分も、セリフにするとなかなかスムーズに話が進まないからです。
たとえばあらすじでは「デートに出かける」と書いてあっても、「どっちからさそいの言葉をかけようかな」「女の子がはずかしがって、なかなかOK(オーケー)しないかもしれないな」「どっちも意地っぱりだから、話しているうちにケンカになっちゃいそうだな!」なんて思うと、話がどんどん別(べつ)の方向に行ってしまうこともあります。キャラクターのせいかくに合わせて、無理(むり)のないセリフやストーリーを考えるのは、とてもむずかしいこと。いつもじっくり時間をかけて取り組んでいます。
しつ問5:まんが家さんにとって、たん当、アシスタントというのはどんなそんざいですか?(3年/岐阜県/さくらさくら)
お答え5:どちらもまんが家にとって、大切なパートナーです。たん当さんは最初(さいしょ)の読者でもあり、もっと魅力(みりょく)的な作品になるよう、絵やストーリーについて、アドバイスをしてくれます。新人のころは、「こんなんじゃダメです。やり直し!」と、おこられたりすることもありますが、プロのまんが家をたくさん育ててきた、へん集者の言葉は、さん考になりますね。
また、ひとりでまんがを仕上げるのは、時間的(じかんてき)にも体力的にもきついため、プロのまんが家の多くはアシスタントといっしょに仕事をします。わたしの場合、登場人物はわたしがかいて、建物(たてもの)などのはい景(けい)はアシスタントにまかせています。作品の一部をお願(ねが)いするわけですから、イメージが正しく伝(つた)わるように、細かい部分まできちんと説明(せつめい)します。
しつ問6:人をかくとき、むずかしいのはどこですか?(6年/岐阜県/パヴァーヌ)
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こげどんぼ*さんの使っている道具。 |
お答え6:顔の表じょうは目で決まることが多いので、とくにていねいにかくようにしています。それから手もむずかしいですね。しなやかな女せいの手や、ごつごつした男せいの手など、手にはそれぞれとくちょうがあり、キャラクターの気持ちがあらわれる部分でもあります。手を見れば、その人の絵の力がわかると言われているくらいなんですよ!
しつ問7:まんがをかくと、どのキャラクターも同じ顔になってしまいます。どうしたらいいの? (4年/北海道/ぜったいまんが家になるぞ!)
お答え7:人にはそれぞれ得意(とくい)な絵、すきな絵があるものです。でも、かわいい女の子や、お気に入りのキャラクターばかりかいていると、なかなか絵のはばが広がらず、顔がにてしまうことがあります。今までにかいたことがないような、たとえばおじいさんの絵をかいてみたりすると練習になります。とくちょうをよくつかんで、写生する気持ちでかいてみるといいですね。
しつ問8:どうしたら楽しいストーリーが思いつきますか?(3年/静岡県/インディージョーンズ)
お答え8:登場人物を考えたら、名前や年れいだけでなく、どんな家族や友だちがいて、どんな学校に通っているのかなど、いろんなことを決めてあげましょう。その子のせいかくが少しずつ見えてきます。そして学校での生活、お友だちとのおしゃべりを想ぞうするうちに、楽しいエピソードや、ちょっとした事けんが思いつくはず。それをもとにストーリーを作ってみてください。
わたしも、登場人物それぞれについて、たとえまんがにかかなくても、細かいところまで決めておきます。「この女の子は、親からとっても大切にされて育ったから、人をうたがうことを知らないけれど、少しあまえんぼう。おかしが大すき!」というふうに決めておくと、その子らしいセリフやストーリーがうかんできます。
しつ問9:最終回(さいしゅうかい)をかくときってどんな気持ちですか?(5年/広島県/茶々花)
お答え9:キャラクターは、空想の世界でずっと仲(なか)よくしてきた友だちのようなそんざいですから、最終回をかくときはとてもさみしいです。ただ、ひとつの作品をかきあげた満足感(まんぞくかん)もあります。さみしい気持ちとうれしい気持ちが半分ずつくらいかな。
しつ問10:新しい作品をかくときは、どのくらい前からじゅんびをするの?(6年/神奈川県/シュガー★★★)
お答え10:頭の中には、いつもストーリーのたまごがあります。2〜3年くらいかけて、そのたまごをあたためているうちに、少しずつストーリーやキャラクターがかたまってきます。「次の連(れん)さいでは、この作品をかこう」と決めたら、1年くらい前から、し料(りょう)を集めてじゅんびをします。
おもしろいことに、新しい作品をかいていると、「もっとちがうせいかくの子を主人公にした作品をつくりたいな」「今度はむかしの時代をテーマにしようかな」など、次のアイディアがうかんできます。これからの作品も、楽しみにしていてください!
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