テーマ 社会問題(SDGs),
実験
レポート・論文
少し前に兄が一人暮らしを始めて、飼っている犬が寂しそうにしていたので兄の声を聴いたら元気になるかと思い電話で声を聞かせてみると、あまり反応しなかった。それはなぜかと思い、機械から出る音と実際の音の違いを調べ、犬と機械越しに話すにはどうしたらいいのか調べたいと思った。機械から出る音を動物が認識できるようになればペットに寂しい思いをさせている人や、ペットを飼いたいけど仕事などで会えないなどの理由でためらっている人たちに貢献できると考えた。また、動物を飼う人が増えれば多くの人が心の安らぎを得られるはずだ。
離れていてもあなたのペットが寂しがらない方法を解き明かします。
電話、スマートフォンのボイスメモアプリ、インターホン、ビデオカメラ、テレビなどから出る様々な音を飼っている犬に聞かせてその様子を観察した。つぎにそれらの音を、音声スペクトルのアプリ(使用アプリ:オーディオ/スペクトルアナライザ)を使って波形を調べ、犬の反応との関係性を調べた。
犬が反応したのは携帯電話、テレビだけだった。インターホン、ボイスメモ、ビデオカメラは反応しなかった。波形を見ると、携帯電話は800hzより大きい周波数帯では、人の実際の声とよく似た波形をしているが、それ以下の周波数帯では全く違う傾向を示している。またテレビは700hz以下の周波数帯の波形が人の実際の声の波形とよく似ている。インターホンとボイスメモ、ビデオカメラは全く違う波形で犬の反応も見られなかった。この結果から、犬はある周波数帯で似た波形の特徴があれば人の声を認識できると考えられる。兄の声に反応しなかったのは携帯電話で再現性の低い、低い周波数帯で発声しているためだと考えられる。
携帯電話を使用すると、実際の人の声の波形に似た波形を再現できる。ただし、低周波数帯で発声している人は、高周波数帯で発声するように心がけるとより再現されやすくなる。アプリを使用して練習してみると自分の発声している周波数帯が分かりやすい。