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ある時、友達から「お風呂にコンタクトレンズを置いたままにしてしまったら、次の日になるとコンタクトレンズにカビが生えていた」と聞いたことだ。気温や湿度がカビの生育環境にぴったりであるという私たちの住む国、日本において、お風呂のカビに悩む人はとても多い。その人たちの悩み事を解決したいと考えた。日本国内でいつでも入手可能で、抗菌効果を持つ、「お茶」を用いて、だれでもまねできる解決方法を考えたいと思ったから。
私たちの身近にある、日本文化には欠かせないお茶を用いて、実験しました。寒天、お茶の葉、カビだけを用いて実験しました。誰でも簡単にまねをすることができる実験です。
お茶(紅茶、煎茶、ウーロン茶)、カビハイター(花王株式会社)、透明のプラスチックカップ(リスパック、120Φ×55mm、435cc)、粉寒天(北原産業株式会社)を用いて実験した。粉寒天1mgに対して水100mlを混ぜ、15分間加熱した。その際に、お茶の葉をそれぞれ混ぜた。カップに、何も混ぜないもの、何も混ぜないものにカビハイターをかけたもの、紅茶・ウーロン茶・煎茶をそれぞれ混ぜたものの5種類を作成した。それぞれカップに2cmほど寒天を入れて培地を作成し、それぞれにカビを綿棒で付着させ、何日間か放置した。
3日目までは変化はなかった。実験を始めて4日後に一番初めに紅茶にカビが生えていた。カビははじめ黒色だったが、白っぽくふわふわしたものになって増殖していた。次にウーロン茶、そのあとに、煎茶が増殖した。どちらもカビはうっすらと生えているだけであり、色は黒かった。カビの増殖した範囲は、紅茶、ウーロン茶、煎茶の順に広かった。何も混ぜていないものではカビは増殖しておらず、カビキラーは3時間後くらいにはすでにカビが消えていた。
お茶の葉がある場所に集中的にカビが増殖していたこと、何も混ぜなかったものでは増殖していなかったことから、お茶はカビの増殖を抑えるどころか、逆に増えさせる原因となった。