• ホーム 
  • > 実践講座ダイジェスト(産学協同教育)

■実践講座ダイジェスト

産学連携(企業&大学)の実践講座の報告をご紹介致します。


インドネシアに進出せよ。

<6月9日(月)>

東京薬科大学にてベネッセコーポレーションの平山恭子さんが企業プレゼンターとして登壇されました。Benesse_Mission.png

課題出題の前には、ベネッセの事業内容について、社員の社会人としての歩みとともに紹介があり、学生たちにとって企業の事業の意義や取り組む際の考え方について知り、社会人の声や社会でのリアルな経験を聞く貴重な機会となりました。課題出題後の質疑応答では学生より「どうしてEU諸国やアメリカなどではなく、インドネシアなのか」「予算や人員はどの程度を想定すればいいのか」など、前半課題に取り組んだ経験を生かし、活発な質疑が行われました。

0609_A.png

東京薬科大学では、3学科から成る生命科学部に入学した約250名が全員必修でこの授業を履修。

前半企業同様、次回以降の授業では、250人が4クラスに分かれ、各クラス内で7人前後のチームを形成し、課題解決に向けた活動を行います。

 =====================================================================================

<この講座を受講した学生の声>

0609_B.png

この講座の詳細は、以下大学専用サイトでもご覧いただけます。

生命科学部ウェブサイト「FSP@東薬(産学協同PBL講座)」↓

https://pathos.ls.toyaku.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&&block_id=2773#_2773より一部転用。

 


君たちの企画したサービスに関わる全ての人の顔を想像するんだ(中間プレゼン)

<6月23日(月)>

東京薬科大学にてベネッセの平山恭子さんの他、大学事業部の高坂栄一さん、松本隆さん、東山高久さんの4名が中間プレゼンを聞く上司としてご参加されました。

0623_A.png

4クラスに分かれ、クラス毎に、各チームが上司に向かって中間プレゼン。上司役である社員からは、「打ち手の規模が小さすぎる。これで本当に課題を解決できるのか?」「誰の何の課題を解決したいのか、もっとシンプルに考えたほうがよい」「君たちの企画したサービスを受けるお母さんと子どもの顔をもっとよくイメージして」など厳しい指摘が飛んだ。学生達はこうした指摘に対し必死にメモをとる姿が見られ、自分たちの考えの問題点について、気付きを得ている様子でした。

前半のProjectで取り組んだ課題と、今回の課題の違いや、企業風土の違い、考え方の違い等を知り、世の中には様々な仕事や考え方があることを肌で感じ取っている様子でした。これは1企業や1課題に向き合うだけでは伝えきれない点であり、半期で2企業の社員を経験する、この課題の醍醐味でもあります。

=====================================================================================

<この講座を受講した学生の声>

厳しい指摘が学生にどの様に届いたのか?下記リアクションシートをご覧下さい。0623_B.png

この講座の詳細は、以下大学専用サイトでもご覧いただけます。

生命科学部ウェブサイト「FSP@東薬(産学協同PBL講座)」↓

https://pathos.ls.toyaku.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&&block_id=2773#_2773より一部転用。

 

 

 


気づきをどう学びに結びつけるのか?(最終プレゼン)

<7月7日(月)>

東京薬科大学にてベネッセへの最終プレゼンが行われました。上司役として、平山恭子さんの他、大学事業部の高坂栄一さん、松本隆さん、東山高久さんの4名がご参加されました。

0707_A.png

チームで行う最後のプレゼンということもあり、学生の緊張感はピークに。教室には、始業時間前に学生が詰めかけ、入念にリハーサルをするチームもあれば、もう吹っ切れた、などと口々にし気持ちを落ち着かせることに時間を割くチームなど、さまざまな様子を見ることができました。

授業が始まると、教室内はコンペティション会場さながらに一変。学生自身も、他チームのプレゼンに聞き入り、必死にメモを取りながら評価をしていました。また「中間と何が変わったの?」「この"認知度が上がる"の根拠は?」「ターゲットの母数はどのくらいの想定?」など、中間プレゼンの時よりも輪をかけて、より具体化した企業人からの質問が飛び交いました。驚いたことに、中間プレゼンの時は企業人からされる質問に対し、沈黙であったり、顏を見合わせて困った様子が目立ったものの、最終プレゼンでは、それでも食い下がって応答する姿に、必死に重ねてきた議論の軌跡と彼らなりの自負を感じることができました。

0707_B.png

講座の最後には、企業人より全体講評が。その内容は、プレゼンの結果どうだったかではなく、このプロセスを通じて、何を感じたが、どう考えたか、どんな気づきがあったか、そしてそれを残りの大学での学びにどう結びつけるのか、そこの意味がある。という、最終プレゼンが終わった満足感で終わらず、その先の学びへの行動変化にこそ意味があるとのエールでした。

=====================================================================================

<この講座を受講した学生の声>

2つのProjectを終えたばかりの学生の様子をご覧ください。

0707_C.png


実践を重ねることで積み上がるノウハウ

<5月11日(月)>

東京薬科大学にてベネッセの平山恭子さんが企業プレゼンターとしてご登壇。その後、いよいよ第一次提案として、他、高坂栄一さん、松本隆さん、野村徳之さんが加わり、総勢4名が4クラスを同時進行する運営方式でご参加されました。

Benesse_title.png

まず驚いたのは、授業が始まる2分前には、学生が教室に集まり着座していること。そして、更に驚かされたのは、クラスの半数近くが、スーツで参加してきたことです。どうしてスーツで来たのかを尋ねると、「企業の方がお越しになるから」「自分達の気合いを見せるために」等、チームそれぞれが話し合い、服装なども決めてきたそうです。過去にも、文系学部でクラスの中の1チームだけがスーツで揃えてくるなどの実績がありましたが、必修の理系学部での実践校で、ここまで学生が高い意識で参加してきたのは、過去にも無く、初めての反応でした。

20150511_1.png

東京薬科大学では、3年前に生命科学部 応用生命学科の必修でスタート。翌年には、生命科学部の全員必修での導入が決まり、1学年約260名がFSP講座を受講しています。今年度の講座スタートの冒頭には、FSP講座を2年前に履修した、現3年生が5名、新入生の前に登壇。この講座をきっかけに、自分が何を考えたのか、どう変わったのか、などを各々が語り、自分の言葉で、どんなことを1年生に伝えたいのかをまとめ、発表をしてくれました。3年前の導入期から、薬科大学に携わる事務局としては、成長した3年生が雄弁に新入生の前で語る姿に、非常に感銘を覚えました。

この様に、東京薬科大学では、実践を積むことで、学内で経験が積み上がり、学生同士でこの講座への姿勢が受け継がれ始めたことを実感します。また、年々、改善を重ね、運営方法を薬科大に合った方法に刷り合わせをしていくことで、学内にもノウハウが積み上がっていく過程を見せていただいております。

教育に初めから明らかな成功法はありません。しかし、失敗を恐れず、良いと思ったものは教員一丸となって推し進める。チームとしての強い組織力こそが、成功の鍵なのではないかと痛感します。この想いは、必ず学生に伝播する。そう信じています。