サントリーホールディングス株式会社

世界を舞台に海外で活躍するには
英語4技能が絶対に必要になる。
だから私たちは「GTEC」Businessを
導入しました。

お話を伺った方
サントリーホールディングス株式会社
ピープル&カルチャー本部 サントリー大学
一木 絢子さん

グローバル市場の開拓を加速させているサントリーホールディングス株式会社は、社員のグローバルマインドやスキルを磨くために、英語のアセスメントを3つ取り入れた研修プログラム「グローバルチャレンジ」をスタートさせた。

サントリーホールディングス株式会社

サントリーホールディングス株式会社

1899年創業の老舗メーカー。企業理念に「やってみはなれ」と「利益三分主義」を掲げており、利益の社会還元や社会挑戦を積極的に展開している。2014年には「ジムビーム」で知られるビーム社を買収。以降、積極的なM&Aや子会社の設立などで、飲料における有数のグローバルプレイヤーとなった。

導入後の効果

ISSUE

導入前の課題

社員の英語力はもちろんのこと、世界に挑戦するグローバルマインドも育成したい

当社は近年、急速に事業のグローバル化を進めて参りました。2014年のビーム社買収を皮切りに、ビームサントリーの設立や、RTD※に関するグローバル経営線略を立案するサントリーRTDカンパニーの設立、インド市場に向けた商品開発など、グローバルプレイヤーとなるべく、様々な取り組みを進めています。実際に、社全体の売上に対する海外市場の売上高は年々割合を増しており、すでに売上の約50%を海外市場が占めています。

社のグローバル化にあたっては、当然ながら、人材のグローバル化も必須です。しかし、海外で活躍できる人材は、必ずしも英語力のある人材だけではありません。むしろ英語力以上に、現業での高いパフォーマンスや、グローバルに働くマインドセットが大事だと考えます。英語力そのものは、マインドさえあれば、後からでも身につけられるからです。これから入社する人材はもちろん、以前から活躍している人材も含め、多くの社員にいかにグローバルマインドを持ってもらうか。これこそ、私たちが全力で取り組むべきだと捉えている課題です。
※Ready to Drinkの略。缶チューハイなど、手にとってすぐに飲めるアルコール飲料のこと。

DECIDING FACTOR

「GTEC」Business導入の決め手

世界を舞台に活躍するには、英語2技能だけを測っても意味がない。
4技能の測定にこだわりたかった

ではいかに、社員のグローバルマインドを育てるか。その施策の一つとして、今力を入れている社内プログラム「グローバルチャレンジ研修」が挙げられます。

グローバルチャレンジ研修は、今の業務を続けながら、英語力・ビジネススキル・マインドセットの講座を受けられる1年間の選抜式研修制度です。例えば個別のコーチングがつくビジネス英語の講座、異文化やビジネスリテラシーに関する講座、新たなビジネスプランを立ち上げる講座、5日間の海外研修など、様々なプログラムを通じて、グローバルリーダーとしてこれからどのように活躍していくか、自身のキャリアを見直してもらうことを大きな目的としています。

グローバルチャレンジ研修は、入口と出口の両方で別々の英語アセスメントを活用しています。具体的には、エントリーの段階では、LR2技能のアセスメントで英語力の基準点を設けていますが 、研修を終える段階では「GTEC」Business650点(海外赴任レベル)を得点することと、GBC※の受検を必須としています。ポイントは、入口は2技能としつつ、出口で4技能の英語力を求めている点です。

実際に海外に駐在する際には、アウトプット力であるライティングとスピーキングを含めた4技能が欠かせません。一方で、最初から4技能の英語力をエントリー要件にすると、尻込みしてしまう社員が出るかもしれない。だから入口は2技能のアセスメントとし、基礎ができていればエントリー可能にし、間口を広く取る。そして出口は4技能のアセスメントで、実際に海外でのビジネスに通用する英語力がついているかを測定する。こうしたねらいのもと、「GTEC」Businessを導入しました。

※GBC(Global Business Communication)。ベルリッツジャパンが提供する、実践的なビジネスコミュニケーションスキルを測定するアセスメント。

導入後の効果

EFFECT

導入後の効果

グローバルビジネスの推進に必要な本当の英語力が問われるから、
自律した学習のきっかけをつくることができた

「GTEC」Businessのスコア650点というと、海外赴任が可能なレベルですから、それなりにハードな設定だと思います。また他の英語アセスメントと比較すると“テスト対策”となる教材が出回っておらず、プログラムの受講者たちはなかなか苦戦しているようです。ただ、ある意味ではねらいどおりとも言えるでしょう。2技能のアセスメントでいくら高得点を出せても、実際のビジネス英会話ができない人はたくさんいます。対策教材が出回っていないことも、本当の英語力を測定するという点ではむしろ望ましいです。

また、グローバルチャレンジ制度は英語力向上のための費用を会社で負担し、プログラムの受講者に機会や選択肢を提供しますが、日々の学習については、自身にあった方法で進めることを推奨しています。ただし、まったくサポートがないわけではありません。受講者向けに英語学習のガイダンスを実施もしています。また、「GTEC」Business受検の機会も年間6回は会社が受検料を負担し、たくさん挑戦できるようにしました。プログラム内のコーチング付きのビジネス英語講座では、英語学習そのものへの向き合い方や、その人に合った学習方法の考え方もしっかり教えます。苦戦しているといっても、学習を絶ってしまうわけではありません。むしろ目標に向かって、自ら進んで学習できている受講者ばかりです。

受講者たちにはいい意味でプレッシャーを感じてもらいながら、今どのくらいの英語力がついているのか、どんな力を伸ばしていけばいいのか、「GTEC」Businessの結果を学習の指針にしてもらえたらと思っています。