\お金スキルシリーズ/
終身雇用制が崩壊しつつあり、1つの企業で一生働くスタイルが一般的ではなくなってきています。
今回は、3つの働き方を知って、自分の価値観に合った将来の働き方をイメージしてみませんか?
時代が大きく変わり、働き方が多様化している
今の高校生が社会の中心として働くミライには、企業の「終身雇用」「年功序列」がなくなっていくと考えられる。
あの...いまさらですけど、「終身雇用」「年功序列」制度って何ですか??
2つとも日本企業特有の人事制度のことで、新入社員を定年まで同じ会社で雇用し続けるのが「終身雇用」。
勤続年数が長くなるほど給与も高くなる制度を「年功序列」という。
今後はそれらがなくなって、1つの企業にずっと勤め続ける人は少なくなり、人生で何度か転職を経験する人が増えるってことですか?
そう、日本でも転職は当たり前になると予想されている。
もともと海外、特に欧米では、より良い条件をめざして転職してキャリアアップを重ねていくのが一般的な働き方だ。
へえ! 転職をしてキャリアアップ!
そういえば、ぼくらが就職するミライには副業・兼業も今よりもっと当たり前になりそうですよね?
うちの母の会社も2年前に副業解禁したって言っていました。
今は、副業や兼業をむしろ歓迎する企業も増えてきた。
そういえば、私の親戚にも平日は会社員をしつつ、ペットシッターとか、ネットオークションとかで稼いでいるお姉さんがいるわ!
ユーチューバーやコンサルタント、講師など、個人で情報発信やスキル・ノウハウを発信して仕事としている人、ネットショップで稼ぐ人など、組織に属さずに個人で活躍する人もすごく増えている印象ですね
そう。情報通信技術の発達で、SNSなどで個人の発信力が増えるのと同時に、個人のアイデアや行動力がお金になる時代に変わってきているね。
そして将来のリスクを考えて、収入減を1つの企業に頼るのではなく、複数の収入源を持つ考えの人が増えている。
これって親世代からすると、時代が激変している印象?
母から「泉の進路は私の時代のアドバイスが全然役立たないみたい」なんて言われていて...
うちもそうです。
でも僕は「新卒で大企業に入社して一生働くのが一番!」とか、そういう世の中の固定された価値観の縛りがなくなって、一人ひとり、ホントに得意なことや興味分野で進路を選べる時代に突入したなって思っています。
さすが富塚くんだなー。
私も将来のこと前向きに考えていこう。
というわけで、ミライの自分の働き方を選ぶ時に、知っていると役立つ3タイプの働き方を次に紹カイ~!
会社の正社員ってどんな働き方?
1つ目は日本の会社に就職して働く正社員という働き方スタイル!
新聞やニュースでは「正規雇用」とも呼ばれるね。
正社員は、雇用期間に期限がないのが特徴(定年はある)。
一般的にフルタイム勤務だが、子どもを育てている場合や、企業の独自の制度によって1日6時間などの短時間勤務の正社員も増えている。
給与は、月給制や年俸制。3つのタイプの中では最も安定した収入を得られると言われている。
正社員の働き方の特徴は、会社の中心になって働いて、会社の成長を大きく担う存在として、昇進して重要な役職に就くこともあるところ。
だからその会社で責任を任されて働きたい人に向いている。
また、現在のところは、社会保険や交通費、住宅手当といった福利厚生がほかの雇用形態より充実しており、賞与・退職金が支給されることが多い。
デメリットは、会社や職種によって残業や転勤などが課されること。
個人で突出した利益をあげても、給与には上限があり、それに見合うほどの報酬は得られない。
うちの母は、会社員で営業職をしているけど、固定した基本給にプラスして仕事での成果に応じて能力給をもらえる仕組みなんだって!
日本企業では、従来から営業職など、個人個人で利益に差がでやすい職種に成果主義の能力給が多く取り入れられてきた。
今後は日本でも、職種に関係なく、能力給や実力主義の会社が増えてくるだろうと言われている
年功序列がなくなり実力で評価される世の中になっていくと、会社員も、ますます個人個人が能力を磨いてプロフェッショナルになる意識が大事になりそうですね!
アルバイト・パート・派遣などの働き方とは?
2つ目は「正社員以外」で会社に雇用されているアルバイト・パートのほか、契約社員・派遣社員など。新聞やニュースでは「非正規雇用」とも呼ばれる。
契約更新の可能性はあるけれど、期限付きの雇用であることが特徴。
メリットとして、雇用される時の採用試験や面接のハードルが正社員より低いことがある。
また働く時間はフルタイムで働く正社員と同じか短いことが基本。
派遣社員のなかには、専門性の高いスキルで高い時給の報酬を得ている人もいるが、給与・福利厚生面は正社員と比べるとあまり充実していない場合が多い。
また有限の期間での雇用契約なので、同じ環境で落ち着いて仕事を続けていきたい人にはデメリットと言える。
派遣社員で働く人は、働く会社には直接雇用されておらず、派遣元の人材派遣会社と雇用契約を結んでいる。
契約社員は月給や年俸制がほとんどだが、それ以外は時給や日給制で働いており、長時間働くほど収入が上がる仕組み。
フリーランス(個人事業主)という働き方
3つ目はフリーランスで働く個人事業主など。
フリーランスの最大の働き方の特徴は、会社に属さず、報酬は出来高制ということ。
出来高制とは、働いた時間量に関係なく、クライアントから受けた仕事の成果物に応じて報酬を得ること。
会社員と違って給料の上限がなく、やる気と実力しだいで高収入が望めるのがメリット。
しかし3つのなかで最も収入面に波があり、不安定な稼ぎ方。
誰にも雇われていないので、会社員のようにボーナスはなく、社会保険制度、福利厚生などの制度面も充実していない。
個人事業主の商売が繁盛して仕事も収入も増えて一人で回せなくなってくると、従業員を雇い、法人化をめざす人もいる。
法人化することで社会的な信用が高くなり、融資なども受けられやすくなる。
へええ、働き方のタイプや報酬のもらい方にもいろいろあるのね。
会社員とかアルバイト・パートとか、フリーランスとかによって、お金のもらい方も、月収制とか時給制とか、出来高制とか、違うんだね!
フリーランスは、基本的に勤務時間帯や仕事のペースを自分で決められるのがメリットだな~と僕は思っていたんですけど、最近は会社員もテレワークが進んで、そうした自由度が上がっている会社もみられますね。
通信技術の進化が目覚ましいから、そういう傾向も広がるだろうね。
これからのミライを生きる高校生のみんなには、ニュースや世の中の新しい動きにも注目しながら、自分の価値観に合っている働き方のタイプも考えてみよう。
まとめ
◆働き方や仕事はますます多様化していく
◆働き方には正社員、アルバイト・パート・派遣社員・契約社員、フリーランスなどのタイプがある。
◆働き方のタイプ別にメリット・デメリットが違う。
◆時代の変化を観察しながら自分の価値観に合う働き方をめざそう
\お金スキルシリーズ/
<この記事を書いた人>
進研ゼミ高校講座 ライター/長谷川ヨスコ
いつかそれが副業になると信じて新しい趣味を始めたのに3日ならぬ2日坊主!
※この記事は、公開日時点の情報に基づいて制作しております。