全国探究コンテスト2022は終了しました。今年度も探究コンテスト2024を開催予定です。
現在、グランプリ受賞作品の発表動画およびダイジェスト動画を公開中です。
グランプリ作品
約1700件の応募の中から以下の作品がグランプリとなりました。
ナゾ解明部門はグランプリとして2校選出されました。
ナゾ解明部門
『グランプリ・オーディエンス賞』受賞作品
- タイトル
- 「漬物から考える、日本の若者の食への意識」
兵庫県立 長田高等学校
瀬戸優矢さん・石田桃香さん・
井上向日葵さん・高比良凛太朗さん
審査員田村 学
審査員の講評
身近な問題を取り上げアクティブに探究している点を評価しました。実際に出かけて多様なデータを収集するとともに、新たな行動や具体的な取り組みを行っていたところも好ましいと感じました。漬物から若者の食品へ認識を判断しようとする試みには、やや飛躍があると思いましたが、今後、探究の結果から何を考え、何を提言したいのかを明確にすることを期待します。
ナゾ解明部門
『グランプリ』受賞作品
- タイトル
- 「運動をすることによって勉強に対する集中力は上がるのか?」
千葉県 光英VERITAS高等学校
小川優希さん
審査員田村 学
審査員の講評
スポーツが好きだが集中力がないとする自己分析から探究が始まり、文献調査と実験、アンケート調査などを多面的に行っていました。そして、それらを結び付けながら、自らの考えを明らかにしようとしている点を高く評価しました。さらに探究の結果を、社会や生活にどのように生かせるかを言及し行動することも考えていってほしいです。
困りごと解決部門
『グランプリ』受賞作品
- タイトル
- 「忙しい朝の敵”寝癖”の撃退方法を伝授します!」
山口県 野田学園中学・高等学校
岡本結菜さん
審査員黒上 晴夫
審査員の講評
寝癖という極めて身近な問題を追及することの面白さを教えてくれました。完璧ではなくとも、原因を追及するための実験を工夫し、それをわかりやすく示そうとしていた点もまた秀逸。こういう研究から、さまざまな製品が生まれているという点で、発展可能性も大きい探究だと感じました。
審査員※2023年1月時点の情報です
審査員長
黒上 晴夫
関西大学
総合情報学部 教授
情報を一覧し考えをつくり出すのを助ける、シンキングツールの普及に力をいれている。デジタル・シンキングツールを研究。学習指導要領改訂では、「探究」関連で深く関わった。探究ナビ、探究ナビBasic監修。
審査員
大島まり
東京大学大学院情報学環
生産技術研究所 教授
東京大学大学院工学系研究科 博士課程を修了、博士(工学)。 専門はバイオ・マイクロ流体工学。脳卒中などの循環系疾患のための血流シミュレーション統合システムの開発研究に従事。 また、2011年より東京大学生産技術研究所 次世代育成オフィスの室長を務め、 STEAM(Science, Technology, Engineering, Arts, and mathematics)教育にも取り組んでいる。
審査員
川村 康文
東京理科大学
理学部物理学科 教授
専門はSTEAM教育・サイエンス・コミュニケーション・自然エネルギー実験機開発。2022年4月より北九州市科学館スペースLABO館長を兼任。以前に大学入学共通テスト物理出題委員、SSH・M高校の運営指導委員、現在物理オリンピック第2チャレンジ実験問題部会出題委員および乳幼児STEM保育研究会理事。
審査員
田村 学
國學院大學
人間開発学部 教授
文部科学省教科調査官、視学官として指導要領改訂を推進したキーパーソンであり、新指導要領実施のカギとなる「主体的・対話的で深い学び」を実現する教育実践について教育現場に伝える活動を行う。
審査員
坪井俊輔
サグリ株式会社
代表取締役CEO
1994年横浜生まれ。横浜国立大学理工学部を卒業。民間初宇宙教育会社、株式会社うちゅうを学生起業。 その後、衛星データとAIを活用し、農業と環境の課題解決を行う岐阜大学発ベンチャーサグリ株式会社を創業。
審査員
鶴田七瀬
一般社団法人
ソウレッジ 代表理事
性教育が盛んな国の教育・医療施設等を30以上訪れ、日本でソウレッジを創業。 緊急避妊薬無償化と性知識提供実現のクラウドファンディングで2千万円を達成。 「日本発 世界を変える30歳未満の30人」受賞。
その他入賞作品
困りごと解決部門
『準グランプリ』受賞作品
- タイトル
- 「30年以内の南海トラフ地震の確率が高い中で、私たちにできることとは?」
山梨県立 身延高等学校
中野陽香さん・依田紗采さん
審査員大島 まり
審査員の講評
文献調査にて自分たちの住んでいる地区の危険性が高いことを調べ、危機感を具体的な形で捉えた上で防災意識が低いことを課題としてきちんと示したことは大事です。アンケートを約110名に対して行ったり、携帯ポーチを作成したり、実際に取り組んでいたのもよかったです。
困りごと解決部門
『入賞・オーディエンス賞』受賞作品
- タイトル
- 「内陸部に住む高校生にとっての「海洋汚染」の問題について」
福島県立 郡山東高等学校
大和田晃心さん・相良優和さん・
塩田優衣さん・阿部龍之輔さん・
木戸愛蘭さん
審査員大島 まり
審査員の講評
マイクロプラスチックの問題に着目し、アンケート調査だけでなく実際に海岸に行き現地調査もされていた点がよかったです。発表の寸劇もおもしろかったです。現地調査で思ったような結果がでなかったのが残念でしたが、是非、調査を続けていってほしいです。
ナゾ解明部門
『入賞』作品
- タイトル
- 「どこでもドアは可能なのか。」
神奈川県立 横浜翠嵐高等学校
重松実来さん
審査員川村 康文
審査員の講評
ありえない場面を想定し、課題を洗い出して、それぞれの課題にまじめに解決方法を考え提案している点を評価しました。かつてアインシュタインが光速を最速のものであると考えたことから、ニュートン力学の変更が起こりましたが、そのようなことをあなた自身が生み出す可能性もあり、そのような課題をみつけたことが何より素晴らしいです。
ナゾ解明部門
『入賞』作品
- タイトル
- 「人間が美しいと感じる景色・デザインの定義とは」
神奈川県立 横浜翠嵐高等学校
今野壮太さん
審査員坪井俊輔
審査員の講評
探究テーマが鉄道の原体験に基づいて生まれたものであり、問題を発見する力として大きく評価。図表を用いたアンケートを用いて検証した内容も素晴らしいです。一つの問いに対してだけでなく、複数回なぜ?と毎回問いを立てて考察しているため合理的な説明だと感じました。ぜひAIなど利用しながら、検証を深めてください。
ナゾ解明部門
『入賞』作品
- タイトル
- 「人類共通で美味しいと思う食べ物は存在するのか」
鳥取県 米子北高等学校
青戸 萌音さん
審査員坪井俊輔
審査員の講評
探究に対する動機もしっかりとしており、探究テーマとして適切と感じました。質疑応答を通して、それぞれの食べ物に対して仮定した定義に基づき、よく思考していることもわかりました。ぜひ人類共通で美味しいと思う食べ物を作るためにはどうしたら良いかという仮説に対する検証を深めていっていただきたいです。
困りごと解決部門
『入賞』作品
- タイトル
- 「看護の面で子どもと接する際に警戒心を持たせず安心させる適した接し方とは何か」
神奈川県立 大和高等学校校
塩濱晴香さん
審査員鶴田 七瀬
審査員の講評
自らの関心のあることをテーマにおいて、探究していたのが非常によかったです。看護の現場ではすでに「こうあるべき」という像の共有はどこの病院でもされていると思うのですが、考えている通りに人間は行動することができないこともあります。 そのような課題をどうやって防いでいくか、まで考えられたらより深い考察になるのではないでしょうか。
困りごと解決部門
『入賞』作品
- タイトル
- 「誰もが楽しく学べる防災にするには」
静岡県立 静岡城北高等学校
久住咲璃さん・白石咲季さん
審査員黒上 晴夫
審査員の講評
ふつうだと気付かない、外国人の防災の問題に目を向けて、現状はどうか、障害はどこにあるのかを足を運んで調べた点が素晴らしい探究でした。また、提案については、自分たちができることから徐々に広げていくという現実的な視点だったのも高校生らしくよかったです。
特別講演
2020年度にグランプリを受賞し、現在大学に通う2人の先輩からの特別講演。大学入試や大学入学後に探究活動がどのように生きたのか、また、探究活動を行う際のポイントを実体験をもとにお話しいただきました。
特別講演
広島大・小原由莉(兵庫県立長田高校出身)
奈良女子大・中山千尋(兵庫県立長田高校出身)