EPISODE
学びを支えるストーリー
将来必要な力が
身につく
多角的な学習データ分析で
一人ひとりにあった学習を支える
学習データアナリストチーム
一人ひとりにあった学習を支える
学習データアナリストチーム
分析小学生中学生高校生
- 左:
進研ゼミ小学講座
島田 竜佑
中央:
進研ゼミ中学講座
木谷 紀子
右:
進研ゼミ高校講座
大塚 卓 - 「進研ゼミ」の学習データアナリスト。子どもたちが学習を習慣化し、学習効果を上げるにはどうしたら良いのか。お客様への働きかけや教材企画に活かすことを目的に、デジタル学習によって蓄積される学習記録の分析を行っている。
- こだわりポイント
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- 学習記録の分析で、効果的な学習法が見えてきた
- 一人ひとりの状況に合った学習を実現するために、多角的な視点を持つ
- お子さま一人ひとりに合った学習をお届けしている、「進研ゼミ」のデジタル教材。なぜ、“一人ひとり”が可能なのか?学習データの分析業務を担う3人のアナリストに聞きました。
学習記録から「効果的な学習法」を追究する
- 大塚
-
教材に取り組んだ日時、正誤、解答にかかった時間など…。「進研ゼミ」のデジタル教材で学習してくださっている小・中・高校生の、累計数百億レコード*もの学習履歴が、個人が特定できない状態で記録されています。それを分析することで、子供たち一人ひとりを多角的に分析することが可能です。
私たち分析チームは、そのなかでも「より学習効果を上げるにはどうしたらよいか」「どうしたら学習習慣をつけられるか」という学力と学習を継続する力の2つの観点から、日々データを分析しています。
- 木谷
- 例えば正誤を分析することで、つまずきやすい問題や、出題の仕方に改善が必要な問題などが見つかります。学習の様子からは、より効果的な学習方法がわかります。すると「こういうタイプは夏休みに息切れしやすい」といった注意点も見えてくるので、学習の状況や効果的なタイミングに応じてデジタル教材の画面上に応援メッセージを表示させたり、個別のメールをお送りしたりという、細やかなサポートの実現にもつながっています。
- 島田
-
成績の伸びを分析したことで確信を得られたのが、間違えた問題をそのままにせず、すぐに解き直しをして正解して学習を終えるほうが、力がつくということでした。「小学講座」ではその分析結果を活かし、デジタル学習の仕様を変更。問題をただ解いて、正誤を確認したら終わりではなく、間違えた問題の解き直しをするところまでを、日々の学習に組み込んでいます。
さらに、お子さまとおうちのかたがやりとりできるメールサービスについても、ここ3年分のデータを分析したところ、親子のやりとりが続いているご家庭ほど、お子さまの学習へのモチベーションも下がりにくいということが判明しました。その分析結果から、お子さまとおうちのかたのコミュニケーションを増やすような仕かけづくりを、教材に盛り込んだりもしています。
*レコード:データを数える単位のひとつ
“一人ひとり”に合わせた学習を可能にするのは、多角的な視点でのデータ分析
- 木谷
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学習データだけでは判断できないことも、もちろんあります。
例えば「中学生の多くは、基本的には一人で勉強しているだろう」という前提で分析を進めていたものの、中学生のお宅で学習の様子を見せていただいたところ、おうちのかたが思った以上にこまめに働きかけをされていて、驚いたことがありました。そのように気づいたことがあれば、以降の分析に活かすように心がけています。
また日ごろから、アンケートや電話窓口のレポートなどでお客様の生の声をチェックするなど、一人よがりの分析結果にならないように気をつけています。
- 大塚
- データ分析だけでは、気づけないこともありますからね。受講いただいている子供たちに定期的に会う機会を持っている教材編集チームと、意識的に意見交換しながら分析を行っています。
- 島田
- われわれ分析チームが「今月は全体的に学習時間が減っているけれど、原因がわからない」というときでも、教材編集チームから「今は〇〇の時期だからではないか」といった意見が出てきて、腑に落ちることが多いです。逆に、分析チームから「こういうタイプは夏に学習時間が減る傾向がある」といった分析結果を伝えることで、教材編集チームの教材企画の役に立てることもあり、データに強い分析チームとリアルなお客様を知る教材編集メンバーとのタッグによって、より効果的な教材や企画を実現できていることにつながっていきます。
- 木谷
- 我々はデータ分析だけではなく、「子どもたちのために」という、共通の熱い思いがあります。これからもその思いとともに、一人ひとりに合った学習を追究し続ける学習データ分析チームでありたいと思っています。
聞き手・文:竹倉 玲子
撮影:デザインオフィス・キャン
(2019年11月取材)
※ここでご紹介している名称・デザイン・内容・お届け月などは変わることがあります。ご了承ください。